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吉田侑加さん

氏名:吉田侑加

学部・学年:アジア太平洋学部・4回生

所属団体・サークル:Equal APU

Instagram→ https://www.instagram.com/equal.apu/?hl=de

YouTube→ https://www.youtube.com/channel/UCobqlr7uF_nrwVm1mqwBD4g

【要約】

APS4回生でEqual APUの代表である吉田さん。

APU生活で感じた“違和感”からジェンダー学に興味を持ち、現在「誰もが『自分らしく』生きられる社会」を目指して活動されています。

【APUで学んでいることは何ですか?】

専攻はCSMで、主に社会学とメディアについて学んできました。

2回生の時にはアメリカへ留学し、ジェンダー学を学びました。

【ジェンダー学に興味を持ったきっかけはなんですか?】

中学・高校が女子校だった私にとって、大学は6年ぶりの共学でした。そんなキャンパス生活の中で、「男らしい」・「女らしい」の価値観に気がつく場面がありました。例えば、APハウスのとあるイベントで、RAさんから「女の子はメイク担当で、男の子は荷物運びね」と言われたことがありました。わたしが女子校にいた時は、メイクも荷物運びも女の子がやり、そしてそれは「女の子だから」ではなく、「やりたいから」、「得意だから」という理由だったので、「なぜ性別で仕事を分けられるのか?」とRAさんの言葉に違和感を持ちました。また、ある時友達に、「もっと女の子らしくした方がモテるよ」と言われたことがありました。その時私は、手を叩いて笑ったり、大きな声で話したりするという「私らしさ」を出すことがいけない、女として間違っていると言われているように感じました。

これらのモヤモヤが私がジェンダー学に興味を持つきっかけとなり、この問題をもっと論理的に学びたいと考えました。そして、Me too運動などが盛んだったアメリカを留学先に決めました。

【アメリカ留学ではどんなことを学びましたか?】

留学中印象的だった学びは、主に2つあります。

まず1つは、ジェンダー学が男女関わらずみんなの為のものであるということです。ジェンダーの話は、女性だけが考えなくてはいけないイメージが強かったりしますが女性のためだけのものではありません。それを私は、留学中の「男らしさ」についての講義を通して学びました。講義では、男らしいとされる「一家の大黒柱」・「お金を出す人」などが、「男は泣くな」や、「男らしくいなさい」という言葉からくるものであることがわかったり、元々泣き虫なのは男の子の方であるという研究結果があったりすることを知り、「男らしさ」や「女らしさ」が社会的な期待、教育、無意識のうちの刷り込みによって作られていくことを知りました。そして、このように「男らしさ」について学び、その価値観が自殺率や、重犯罪に繋がっていくことまで知り、これは一緒に解決していかなくてはいけないことなんだという認識ができたことが大きな学びでした。

もう1つは、自分らしく生きることを大事にするということです。アメリカの学校では、ジェンダーを教えている先生も男の人が多かったり、ある講義で「あなたはフェミニストですか?」と様々な人にキャンパスでインタビューした際に、「私はフェミニストです」とはっきり言う人が多かったりしました。私はそんなアメリカの人達から、女らしさや男らしさに縛られなくていいんだということを強く感じました。

【現在はどのような活動をされていますか?】

現在は主に、Equal APUの代表として活動しています。Equal APUは、「偏見や抑圧のない誰もが『自分らしく』生きられる社会へ」という想いを掲げ、ジェンダー平等実現の為に活動している団体です。団体は、2019年の12月にプロジェクトBという学校の支援型プロジェクトに選ばれ発足しました。今年の1月からはインスタグラムも始動し、現在、国内生・国際生全部で26人のメンバーで活動中です。

具体的な活動内容としては、ジェンダー平等をアートという身近な視点から感じてもらうアート展や、ジェンダーについて1つトピックを挙げ、みんなでそれについてオンラインで話すジェンダーカフェ企画、そして、動画作成です。動画は、自分が受けた身近なジェンダー差別についてAPU生や教授にインタビューし、顔出しせずにアニメーションの動画を作成してインスタグラムに投稿しています。動画企画第二弾として、ジェンダー問題に気がつくきっかけになるようなドラマ作成も現在企画しています。

また、ジェンダーに興味を持ってもらう小さなきっかけになればという思いから、グッズ販売をしています。そして、その利益のほとんどを、ジェンダー平等の活動をしている国連のUN Womanなどの団体に寄付しています。

【卒業後どのようなことをしていきたいですか?】

卒業後はテレビ局への就職が決まっています。私は就活前から、発信する側でいることが好きで、留学中にブログを書いたりすることをしていました。また、自分が発信することでそれを見た人に影響を与えたり、その人が少しでも考え方を改めてくれたりすることが好きでやりがいを感じていました。そんな中、自分でゼロから作ることができ、視覚的に伝えることができるテレビというメディアに魅力を感じ、テレビ局への就職を決めました。卒業後は、もっと多くの人に生きやすい社会になってほしいという想いを持って番組制作に関わります。そして、もっと先の将来には海外のメディア機関で働いたり、映画を作って賞を取りたいなぁという大きな野望?があります。笑

【在校生の為に残したいこと、伝えたいことはありますか?】

Equal APUを引き継ぎ、APU内でジェンダー平等を達成したいです。そしてそこから、世界中から集まったAPUの生徒たちが、また世界に羽ばたいた時に世界でジェンダー平等の意識改革ができたら良いなと思っています。個人としては、今後もこのようなインタビューなどを積極的に受け、微力ではあるけれど後輩に何か伝えることができれば嬉しいです。

そして、在校生には日々の違和感を大事にし、好きなように好きなことをして、それを極めていってほしいです!

【どんな卒業生と繋がりたいですか?】

メディア関係でお勤めされている方がいらっしゃったら、一緒にメディアの将来などについて語りたいです。そうでなくても、APUの卒業生は様々な分野で活躍されている面白い方が多いと思うので、色々な方からお仕事のお話を聞きたいです。

取材・文 中島英

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