ALUMNI

髙橋龍宇さん

【なぜAPUを選んだのですか?】
親の仕事の関係で幼少期をシンガポールで過ごしました。その後、(8歳ごろに)帰国してからの10年近くは、当時の環境と日本での生活の違いを心のどこかで感じていました。その違いというのは言葉にはできなくて、本能的に感じたものです。その背景もあり、大学を選ぶときには、世界中から集まる国際的な大学であるAPUしかないと思って受験しました。

【交換留学するにあたってどのような勉強をしていましたか?】
留学を目標に、「スーパー留学コース(SRC)」というコースで毎週勉強していました。仲間との勉強以外では、週3〜4日 2〜3時間くらい行っていました。

【なぜ、留学先をオーストリアにしたのですか?】
TOEFLの獲得点数の関係もあり、選択肢も決して多くなかったのですが、オーストリアは日本人がほとんどいない環境だったので、せっかくならそのような環境で学びたいと思い選びました。また、その当時は観光に興味があったので観光業に力を入れているところに興味を持ちました。

【交換留学で一番良かったことはなんですか?】
学術面で得ることもありましたが、一番に大きかったのは内向的だった性格が変わったことです。まず、僕は(自身の性格がネガティブに働いてしまい)言語を習得するのに半年間かかりました。留学に行った人達は2〜3ヶ月でわかるようになると聞いていたので想像と違い本当にきつかったです。それでもめげずに、誘われた集まりには積極的に参加していました。するとある日のExcursionという現地学習(フィールドスタディ)のバス移動で、友人たちの会話が自然と頭に入ってきたんです!その時に、世界の距離が一気に近づいた感覚を得られ、交友が広がり、学習の理解も深まっていきました。その頃から、自ら行動・発信しないと、相手には伝わるなんて思ってはいけないし、行動に移してくれないということに意味に気づくことができ、積極的に行動しようと性格が変わったと思います。

【大学在校中に一番思い出に残っていることはなんですか?】
最も長く、密な時間を過ごした「BMF(別府ミュージックフェス)」という団体活動です。2010年春頃、親しくしていたバンドサークルのメンバーから誘われ「野外フェスを別府でやろう!」と立ち上がった(20人前後の)有志サークルです。地元別府から大分、福岡の企業に協賛金依頼、わたしは飲食ブースの担当として、保健所や地元飲食店への出店依頼などを担当していました。他チームは(九州に限らず東京の)事務所へのアーティスト出演者依頼や、大学側との調整などをしており、結果1年以上の時間が経っていました。そして、2011年夏(APU運動場で)ステージを立て、野外フェスを開催することができました。
そこでの気づきは、熱量のある仲間(環境)に囲まれていれば、(時にはモチベーションが下がろうとも)いつかは目標を達成できるなと思いました。

【今のお仕事はどういう経緯で就職していましたか?】
 先ほどお話ししたBMF(別府ミュージックフェス)でメンバーTシャツを制作したのですが、そのタグを見て応募したのが、新卒でお世話になったトムス株式会社という会社でした。いわゆる「無地のTシャツメーカー」です。その後、(2回の転職を経て、)現在の会社の方とお話をする機会があり誘われ、入社することになりました。それまでアパレル業界に従事していましたが、服はいくら環境に配慮して作られても、小さな汚れや穴が空いていたり、シーズンが終わり売れなかったりしたら、埋め立てられたりや燃やされたりしているというのが現実です。新卒でお世話になった会社で、中国、バングラデシュ、インドなどアパレル製造国の現場を見たことがあるのですが、そのときも「毎日8時間縫ったのに、売れなかったら廃棄される運命」にどこか違和感を抱いていました。そんな中、「(半永久的にできるテクノロジーで)服から服をつくる」ことをやろうと実際に実施しているのは、世界中で見てもこの会社だけです。そこにとても惹かれました。

【これから先どの様な未来を描いていますか?】
地球環境が待ったなしの状況であるため、目先の活動で回答させてください。
(従来通りの地下資源を使ったアパレル製品への警鐘を含め、)わたしたちが販売している循環型アパレルの海外販売メンバーとして動けるようにキャリアを広げていきたいと考えています。
その手始めとして、(コロナ禍でスケジュールも遅れましたが、)やっと海外(米国、ベルギー)店舗での販売がスタートしました。
世界中の人に“洋服は捨てるもの”ではなく “リサイクル”できて、そして そこから“ものを作る”世界になっているというのを発信していきたいです。

【最後に在校生へメッセージをお願いします】
 暑苦しいようですが、“服はまた資源になります。そういう文化はもうすぐ来ます。”ということをお伝えしたいです。世界中で作られた服のおよそ半分は着られないまま廃棄されます。(なんと東京タワー換算で、毎年23,000塔分!)
この日本環境設計株式会社(BRING)という会社を知ってからは服は捨てるのではなく、リサイクルに回してくれると嬉しいです。
また、APUは他にない環境で国際環境を存分に活かして生活することで必ず社会に出て役に立つと思うのでトライしてみてください。「日本では自分の個性が出ない」という方は、僕みたいに交換留学に行って海外で生活するのも良いと思います。

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